♪♪私の「ミサ曲ロ短調」の体験♪♪

 私の、バッハの「ミサ曲ロ短調」との関わりは、学生時代にバッハのカンタータの合唱曲を歌う機会があって、その中にカンタータ「われら汝に感謝す、神よ、われら感謝す」BWV29の第2曲の合唱曲”Wir danken Dir, Gott, wird danken dir”を歌うことになり、この曲がミサ曲ロ短調の”Gratias agimus tibi”と”Dona nobis pacem”に 転用されたことを知り、「ミサ曲ロ短調」とはどんな曲なのかしらと興味を持ったことが始まりでした。

 当時この曲の演奏で評判が高かったのがカール・リヒターが指揮をしたミュンヘン・バッハ合唱団・管弦楽団の演奏でした。アルバイトして貯めた金で清水の舞台から飛び降りるような感じでレコードを入手し、その演奏に感動していました。以降、カール・リヒターが指揮をするバッハのレコードを次々と買っていった覚えがあります。

 1969年にリヒターが来日して「ミサ曲ロ短調」と「マタイ受難曲」で大阪フェスティバル・ホールで演奏した時は勿論両方のチケットを入手し、聞きに行き2日共感動の嵐でした。「ミサ曲ロ短調」の冒頭のロ短調の響きは本当に衝撃的でした。

 会社勤めなどで、合唱から遠ざかり、会社を退職し、コードリベット・コールで「ミサ曲ロ短調」を練習していることを知り、入団し2004年に初めて演奏会で歌うことが出来ました。